
前回、「コミュニティカレッジから4年制大学へ編入する場合に知っておきたいこと」では、アメリカのコミュニティカレッジから大学へ編入する際の条件やコースカタログの見方についてご紹介しました。今回はその続きで、編入に必要な必須科目がどれなのかを確認する方法をご紹介します。
一般教養はエリアごとに取れるクラスが決まっている
コースカタログには、編入に備えたGeneral Education Requirements(一般教養必須科目)が記載されていて、編入するためには幅広い分野のコースを、C以上の成績で修める必要があります。
カリフォルニアのコミュニティカレッジを一例に挙げると、一般教養のエリアは次のように分けられています。
※学校によってエリア項目名やその内容は異なる場合があります。
[Area A] English Language Communication and Critical Thinking (9 units minimum)
[Area B] Scientific Inquiry and Quantitative Reasoning (9 units minimum)
[Area C] Arts and Humanities (9 units minimum)
[Area D] Social Sciences (9 units minimum)
[Area E] Lifelong Learning and Self Development (3 units minimum)
コミュニティカレッジや大学での最初のおよそ2年間で履修していく科目は主にLower Division Courses(1、2年目)と呼ばれ、Upper Division Courses(3、4年目で履修する専門教養)と比べると、より幅広い分野での基礎知識を学ぶことになります。
エリアごとの解説
Area Aでは、言語に関するクラスを最低9ユニット分履修します。細かく分類すると、コミュニケーションやライティング、考え方などを中心に学べるクラスが主になります。エリア内では、関連するクラスが複数あるので、自分に合うクラスを選ぶことが出来ます。しかし、留学生にとっては実はこのエリアが意外と難儀なのです。ESLコースで取れるクラスの多くは、Non-Transferable(編入単位に含まれない)なので、このエリアに該当しません。ですので、入学最初のセメスターからライティング等のクラスは取り始めて、出来るだけ早くTransferable courses(編入単位に含まれるコース)を履修できるように進めましょう。
Area Bでは、数学や科学に関わる分野が占めています。また、必ずLAB(実験)が含まれるクラスを取らなくてはいけません。化学や物理、生物学などLABを取れるクラスは複数あるので、自分の得意な科目を選ぶと良いと思います。数学系は、レベル1から取らずとも受講できるクラスが多いので、早めに片づけておきたいですね。科学系についても、暗記系など覚えるものがメインになるので、理数が得意な方は比較的前半に片づけてしまっても良いかもしれません。
Area Cでは、芸術学や人文学になります。音楽やアートに加え、哲学や文学などを中心に学びます。更には外国語もここで学ぶことが出来ます。確か母国語は取れなかったと思いますので、私は中国語を受講しました。文系の方にとっては、このエリアで良い成績を収めて、GPAを上げておくと良いでしょう。
Area Dでは、社会学や歴史学、経済学、そして政治学の基礎を学びます。内容的に日本で培ってきた知識があまり使えないので、一から勉強する内容が多いかもしれません。アメリカの観点から政治や経済などを学ぶのは貴重な体験だと思います。読み物が多いクラスがほとんどなので、英語に慣れてきた後半に取った方が良いかもしれないエリアですね。
Area Eでは、自己啓発系のコースになります。フィットネスやヨガと言った体育関連のクラスを取っておくと良い成績が取りやすいです。
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上記のエリアから40単位近くを履修し、残りの20単位についてもTransferable Units(編入単位)のクラスを取る必要があるので、1セメスターあたり平均5科目取れば2年でSophomoreをコンプリート出来る計算です。また、セメスター制の学校の場合、夏にはサマーコースを受講出来るので、短期間で集中的に片づけておきたいクラスなどは夏に受講すると良いでしょう。
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